SDGs研修を受講して

 昨日の夕方、私が以前診断士の登録養成課程を受講した登録養成機関のOB会である「NMP修了生の会」が主催する研修会に、Zoomで出席しました。

 研修の内容は、いわゆるSDGsに関するもので、題して「中小企業とサステナブル経営 ~なぜ、地域や企業にSDGsが求められるのか?」というものでした。

 講師も修了生で、山形県にある単科大学の准教授もされている方なので、かなり専門的であり、かつ実践的な内容でした。

 その講義の中心となる話は脱炭素、脱化石燃料ということで、特に昨今の気温上昇などに起因する異常気象による自然災害や食料危機などが大きな社会問題となっており、この問題を解決し持続可能な社会にするためにSDGsを企業ベースでどう取り入れ活動していくか、ということが課題となります。

 例えば、このまま二酸化炭素などによる温室効果ガスが出続けると2050年の夏は気温が47度を超える日が続くという試算があるとか、北極の氷が解け続けて過去に死滅した動物の死骸から死滅の原因となるウイルスが復活し新たな脅威となるとか、その悪影響は計り知れなくなる、というものです。

 そして、その企業、特に中小企業にSDGsを取り入れ活動まで導く役割を担うのが、われわれ中小企業診断士である、として診断士活動の新たな提案をしています。

 そのためには、GX(Green Transformation:企業における温室効果ガスの排出源である化石燃料や電力の使用を、再生可能エネルギーや脱炭素ガスに転換することで、社会経済を変革させること)を診断士自らが推し進めていくことが、サステナブルな(持続可能な)経営を行うための大きな支援活動になる、と説いています。

 私は、経営に関するオーソドックスな勉強しかしてこなかったので、このような新たな社会的要請に基づく課題は、とても新鮮に感じるとともに、コトラーのいうマーケティング3.0、いわゆる社会をより良い場所にするための社会貢献がマーケティングの中心となる、という考え方に通じるものを感じさせました。

 このような新たな取り組みを、今後の診断士活動の一側面として意識して進めていきたいと思います。